『八月の路上に捨てる』伊藤たかみ

八月の路上に捨てる

八月の路上に捨てる

 第135回芥川賞受賞作品です。装丁がかっこいいです。
 八月の路上に何か捨ててきたようです。捨てられてよかったね。1文が短いんですね。すごいハイテンポで読めます。でも、過去と現在と行ったり来たりするから、始まり括弧を意識しつつ、閉じ括弧を求めて読むような、宙ぶらりんなような、緊張感の求められる読みが必要でした(いかにいつものんべんだらりと読んでいるかが分かるような書き方だ…)。
 もう一編、「貝から見る風景」が入っています。スナックパンを食べましょう。