『アヒルと鴨のコインロッカー』伊坂幸太郎

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

 ついに読みました、伊坂幸太郎。これを選んだのは「創元推理文庫」だったからも大きいです。この文庫は字が小さいんですけど、この文庫に入ってるなんておもしろそーと思ったものですから。
 最初は何が起こっているのかよくわからなくて、「なんで本屋を襲うの??」だったのですが、現在と二年前が交互に描かれ、二年前の語り手が現在に出てこないのがものすごく気になってきて、どうしてなんだ、あの子は今どこにいるんだ、何をしてるんだ、と少しずつ物語の中に引き込まれていきます。最後は思いがけない糸の解し方で、ふへーっ?となります。一気に読んだのかというと、そうでもないです。ちょっとずつ読み進めても、途中で日が空いてもあんまり気になりませんでした。「そうそう、続き読もうかな」とのんびり読んじゃった。なんでかな、多分淡々としたあんまし色のない描写のせいかな。ペット殺しがいやだったからかな。
 椎名のお父さんがどうなったのか気になるあたり、花道のお父さんのその後を連想してしまいました。