『心の授業−ファースト−自分ってなんだろう』三森創
- 作者: 三森創
- 出版社/メーカー: 北大路書房
- 発売日: 2000/06/01
- メディア: 単行本
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大学の先生がマンガで説明した心理学の本で、こころの奥にいる「自分」がどんな役割をしているのかがわかりやすく解説されています。心理学の本なんてあまり読んだことがありませんが、マンガなので取っつきやすいし、具体例がわかりやすいです(先生自ら描かれたそうで、画力はまあ…専門家じゃないということで)。
手元に本がないので、正確な表現ではありませんが、
子どもが「こころ」を成長させて行くには、子どもを愛し、守り、育てようとする大人の存在が欠かせない、大人は子どもよりいろいろ知っているから、子どもの「こころ」が育つのを助けてくれる、という下りにハッとしました。そうだ、子どもを認め、困ったときに道を示してあげられるのが大人なんだ、私にはそういう役割があるんだって。
その裏返し、そういうことを考えない、子どもを金蔓とか、自分がコントロールできる対象だとか考える大人が子どもに近づくと大変です、という部分も考えさせられます。
あと、「自分(自我と呼ばれるものだと思います)」の役割について、心の中に存在するいろんな気持ちをまとめようとしている、と書かれています。心の中にはいろいろな気持ちが同時に存在していて、「自分」はそれをまとめようとしているけれど、気持ちや性格というものは、うまくまとまっても30パーセントぐらいで、あとはバラバラに存在しているらしいです。「私って二重人格ちゃうか〜こんなにウラオモテがあっていやになる…」「心がバラバラになりそうや、どうしたらいいの…」という気持ちは持って自然なんだなと安心しました。それから、「自分」はやりとりを通して性格が作られ成長していくんだそうです。友達、親、しんせき、先生など、素敵なやりとりのできる人が身近にいることが、心の成長には欠かせないのですね。
この本、かなり話題になっていて、続編も出ています。続きも読んでみたいです。