『心の授業−ファースト−自分ってなんだろう』三森創

マンガ『心の授業』ファースト―自分ってなんだろう

マンガ『心の授業』ファースト―自分ってなんだろう

 図書館に行ったらば、新刊のコーナーにあったので、読書コーナーで読みました。
 大学の先生がマンガで説明した心理学の本で、こころの奥にいる「自分」がどんな役割をしているのかがわかりやすく解説されています。心理学の本なんてあまり読んだことがありませんが、マンガなので取っつきやすいし、具体例がわかりやすいです(先生自ら描かれたそうで、画力はまあ…専門家じゃないということで)。
 手元に本がないので、正確な表現ではありませんが、
子どもが「こころ」を成長させて行くには、子どもを愛し、守り、育てようとする大人の存在が欠かせない、大人は子どもよりいろいろ知っているから、子どもの「こころ」が育つのを助けてくれる、という下りにハッとしました。そうだ、子どもを認め、困ったときに道を示してあげられるのが大人なんだ、私にはそういう役割があるんだって。
 その裏返し、そういうことを考えない、子どもを金蔓とか、自分がコントロールできる対象だとか考える大人が子どもに近づくと大変です、という部分も考えさせられます。
 あと、「自分(自我と呼ばれるものだと思います)」の役割について、心の中に存在するいろんな気持ちをまとめようとしている、と書かれています。心の中にはいろいろな気持ちが同時に存在していて、「自分」はそれをまとめようとしているけれど、気持ちや性格というものは、うまくまとまっても30パーセントぐらいで、あとはバラバラに存在しているらしいです。「私って二重人格ちゃうか〜こんなにウラオモテがあっていやになる…」「心がバラバラになりそうや、どうしたらいいの…」という気持ちは持って自然なんだなと安心しました。それから、「自分」はやりとりを通して性格が作られ成長していくんだそうです。友達、親、しんせき、先生など、素敵なやりとりのできる人が身近にいることが、心の成長には欠かせないのですね。
 この本、かなり話題になっていて、続編も出ています。続きも読んでみたいです。