『愛と資本主義』中村うさぎ

愛と資本主義

愛と資本主義

 多重人格者ってビリー・ミリガンと同じやん、と思った直後に、ちゃんと本文でも「ビリー・ミリガンじゃあるまいに…」のような感じでツッコミを入れております。でも多重人格者の話だけじゃないからね。ホストの理論、生活の分析力はさすが、です。
 短い文でタンタンタンッと畳み掛けるように書かれていて、スピードを感じます。早く早く先を読まなきゃと思わせます。初出が新潮ケータイ文庫なのと関係あるのかな?