『ナイフ』重松清

ナイフ (新潮文庫)

ナイフ (新潮文庫)

 五編の短編集です。共通のテーマは「イジメ」、そして家族。
 ○子がこんなになったら私は何がしてやれるんだろう、とドキドキしながら読みました。○子、ちょっとハブ(村八分のハチブの略)のターゲットになりそうな要素を持っていますので。何かあったら気づいてやりたい、でもそのときなにができるんやろう…それを乗り越えられるものを持っている子に育ちますように。
 五つのお話の中では「エビスくん」が一番印象に残りました。いじめられるしこわくてキライやのに、その子から離れられへん、というのがよくわかります。大阪弁なのもあるのかなぁ。