ネームカードに…

 とある会社のカウンターでのこと。書類の書き方をいろいろ聞いていましたら、三人の男の人が寄ってたかって教えてくれました。
 「こんなに大勢でありがたやー、しかし、私ってそんなあほなおばちゃんに見えるんかいな」
と思いつつ、ふと見ると、真っ正面に立っているお兄さんがぶら下げているネームカード(身分証明書なんかを入れて首からさげるやつ)、名刺大の白地の紙に黒々と
 くがてん
と書いてある。
 「お、ニックネームか?」
しかし、隣の男性のネームカードには
 たなか
が入っている。もう1人も「わたなべ」だかなんだかそんな紙だ。
くがてんって!苗字なのか…
 難読姓ってありますよね。
「千明」で「ちぎら」と読むとか、「南野」で「のうの」とか、
もっと強者は、イロハの「イ」で「かながしら」さん(これは話に聞いただけ、会ったことはありません)。
 その反対、「漢字表記が知りたい」姓の方でした。
 名前って不思議なもので、漢字が分からないとすごく気になるのですよね。ほら、友達に子供が生まれて「『ハナコ』っていう名前やねん」って教えてもらったら、次に「どう書くの?」って聞きたくなりませんか。

 そうそう、関西では有名ですが、「放出」と書いて
 はなてん
という地名があります(「あなた、誰?」を思い出したあなたは大阪人)。