12『知ってる古文の知らない魅力』鈴木健一

知ってる古文の知らない魅力 (講談社現代新書)

知ってる古文の知らない魅力 (講談社現代新書)

 時代物づいているので、ついでに古文もお勉強。ものすごく読みやすい文章でした。古典には共同性と個性が埋め込まれている、今までにある物語を下敷きにしたり、そこから表現を引いてきたりして、作品の格を上げたり、読者の想像力を膨らませたりするのが古典の表現だから、それは剽窃とか盗作ではなくて、物語を豊かにしてくれる物なのだ、一から十までオリジナルである必要は全然ないのだ、という話。具体的に、源氏物語平家物語枕草子…などおなじみの作品で、その実例が。今昔物語の話が面白かった。