『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』万城目学

かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (ちくまプリマー新書)

かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (ちくまプリマー新書)

 ちくまプリマー新書なので、まず○子が読みました。
 彼女は寝る前にお布団で読む習慣があるのですが、ある日、電気も消さずに突っ伏しておりまして、
「おやおや、電気も消さずに寝てしまったのね。」とつぶやいたら、
「泣いてたの!」と赤い目で言い返されまして、
つまり、この本を読んで泣いていたわけです。どんな本だか俄然興味がわいて、○子が読み終えるやいなや私も読みました。……そして、朝の電車の中で泣く羽目に。「あんなに鼻をぐすぐすいわせてハンカチで目を拭いて、早い花粉症やなぁ」と周りの人は思ったことでしょう。
 これは、あの猫好きなジブリが映画化しないのが不思議なくらい。人間視点も猫視点もあって、なんともいいエピソードがあって……狼狽する肉屋さんなんかアニメで描きたくなるでしょうが、宮崎さん。