『クリティカル進化論』道田泰司、宮元博章、秋月りす

クリティカル進化(シンカー)論―「OL進化論」で学ぶ思考の技法

クリティカル進化(シンカー)論―「OL進化論」で学ぶ思考の技法

 まさか、はまぞうで表紙があるとは!
 これは昔々に買った懐かしい本です。三森ゆりかさんのクリティカルリーディングの本を読んだので、そうそう、こんなんもあったな…と本棚から引っ張り出してきました。
 クリティカルにものごとをとらえ、分析し、考え、意見を持とう。そのクリティカルな思考法、クリティカルシンキングって何?を教えてくれる本です。様々なものの考えかた、疑い方について、見開き読み切りで紹介されています。
 そしてこの本が面白いのは、各項目の思考法を端的に示す実例として、秋月リスの『OL進化論』が使われていることです。単行本からその項目にぴったりの四コマ漫画が抜粋掲載されているのです。マンガと一緒に読むとすんなり納得できる項目もあって、「百読は一見にしかず」の好例でした(文章書いた人、ごめんなさい)。
 クリティカルシンキングって名前をつけて、もっともらしく述べるとすごい思考法みたいですが、ステレオタイプでものをとらえてはいけない、実例に騙されるな、いろいろな可能性を考えよ、などであって、そんなにしっちゃかめっちゃかに難しい思考法ではありません。ただ、それを意識して習慣的に使えるようになるのがなかなか難しい……
 それにしても四コマ漫画を書ける人って、出来事を角度を変えてとらえたり、裏返しにしたり、ユーモア精神で皮肉ったりと、なかなか柔軟でクリティカルな思考の持ち主なのですね。
 久しぶりに『OL進化論』を読みたくなってきて、買おうかな…とアマゾンを見たら何とまだ連載中で30巻まで出てる!!図書館で借りることにします。