『米原万里の「愛の法則」』米原万里

米原万里の「愛の法則」 (集英社新書 406F)

米原万里の「愛の法則」 (集英社新書 406F)

 米原万里さんの講演集です。四本入ってて、最初の一本が表題の「愛の法則」です。しかし、後の三本、「国際化とグローバリゼーションのあいだ」「理解と誤解のあいだ」「通訳と翻訳の違い」の方がずっと読ませます。興味の持ち用だとは思うけど、やっぱり彼女の陣地で喋ってるって感じで。
 以前、全然音楽が聴けなくて、車に乗ってもFMもCDも聴けなくて、AMばっかり聴いてた時期がありました。そのとき、朝のNHK第一で、アナウンサーが「時間ですから」と話を切ろうとしても、「あと少し」とか言って話し続ける書評コーナーの女の人がいて、でもその話が面白くて、この人どういう人なんだろ、と思っていたら、それが米原万里さんでした。
 この本の終わりに、著作一覧が載っています。これがもうこれ以上増えないかと思うとなんとも残念。