古民家に泊まる


 今日の朝日新聞に、山間部の空き家についての記事がありました。高齢化の著しい山間部集落の空き家、都会から移住する人を募って活用したいけど、空き家の持ち主が渋ることが多くて、売却や賃貸が進まないそうです。
 実は先月そんな山間部の築百年以上という古民家に泊まってきました。

 兵庫県北部の村(今は市になってます)にあります。持ち主の方が手を入れられて、きれいに住めるようになっている(ガスが使える上に水洗トイレです)のを、一泊二日で貸してもらえるのです。かなりお安く。友人一家と泊まってきました。夕ご飯と朝ご飯を自炊。神戸から車で二時間くらいかな。近くまで車で行ったのですが、雪が降ってきたので村の方に迎えに来てもらいました。

 ガスが使えるとはいえ、それは専ら調理用。部屋の暖房はだるまストーブとこたつです。普段は使っていないおうちなのでしーんと冷え込んでいる…と思ったら、これまた村の方が暖めてくれていました。でも薪をせっせと補充しないといけません。というと大変そうだけど、薪をくべる度に舞い上がる炎にうっとりしてしまう…全然苦じゃありません。お茶の間には掘り炬燵。もちろん、○子は初めて!キャーキャー言って潜り込んでいました。
 そして、お風呂はなつかしの五右衛門風呂です。昔、祖母の家がそうでした。そして、そのときと同じように、なんと薪で焚くのです。底板を踏み込んで……お風呂場は大きな窓に面しててさむーい!でもお湯に入ると全身ぬくぬくと温まります。いつものお風呂と温まり方が違うのです。これってきっと風呂釜のせいなんですよね。肩の高さまで鉄製の釜がずーんと立ち上がってるおかげ。遠赤外線作用だ、と友人のパパが言っておられました。

 で、静かなんです。しんしんと雪が降っていました。お風呂で芯からぬくもったせいか、しずかなせいか、のんびりしたせいか、遅くまで宴会してたんだけど、ぐっすり、深く深く眠りましたよ〜。翌朝もすっきり!

 朝起きたら一面の雪景色。一晩で20センチ近く積もっていました。雪だるま作って、かまくら作って、屋根から雪を落として……子どもたちのはしゃぎ回ること!よくぬれましたので、もう一回お風呂を沸かして入って帰りました。
 静かな山の中に格安で寝泊まりさせてもらえるのはありがたいこと。夏はお庭でバーべーキューも楽しそうです。二泊ぐらいして、丸一日は静かに過ごしてみたいくらい。
 今回は地元の人に迎えに来てもらったり、家を暖めておいてもらったり、ずいぶんお世話になりました。お野菜も分けていただきました。何より気持ちよく自分の生まれ育った家を見知らぬ私たちに貸してくださったオーナーさんに感謝です。