『ゴッホは欺く』ジェフリー・アーチャー

ゴッホは欺く〈上〉 (新潮文庫)

ゴッホは欺く〈上〉 (新潮文庫)

ゴッホは欺く 下巻 (新潮文庫)

ゴッホは欺く 下巻 (新潮文庫)

 海外のサスペンスってあまり読まないのですが、アーチャーは一時期はまっておりました。きっかけは、前にも書いたような気がするけど『ロシア皇帝の陰謀』。『ケインとアベル』とかいろいろ読みました。短編も好き。
 お話は9月10日のイギリスから始まります。そして、9月11日に舞台はニューヨークに移り、サウスタワーとノースタワーが出てきます。そこまで読んで初めて、あのテロが出てくるんだ!と気づきました。
 飛行機が激突したあのビルから脱出するシーンがあります。ビルが倒れる様子はリアルタイムで見ていたけど、その中の人の様子、どうやって避難したかは詳しく知らなかったのでドキドキしながら読みました。逃げるために下りる人と、救うために上る人がすれ違う非常階段の様子が何とも生々しいです。
 あとはお定まりの「一つの獲物を追う複数の人たち」な展開。今回は東京もでてきます。
 それにしても翻訳物って、訳がこなれてないのか、私の教養が足りないのか、もってまわった言い回しやジョークらしきものとかについていけない時があってじれじれする。特にアーチャーものはそれが強いです。
 それに呼び方変わるし…ペトレスク博士とアンナが同一人物なんですよ。あーびっくりした!