『邪魔』奥田英朗

邪魔

邪魔

 今まで読んだ奥田さんとは違う奥田さんを読みました。
 退学すれすれの高校生と、切れやすくなってる刑事さんと、お家を買って子どもが二人いてパートをしている主婦が、ある事件で絡むようになって、それでそれで…という話です。なんだか救いようがないところが多くて、「私はなぜこの本を読んでいるのかしらん…」と思うときもあって、つらかったです。その割には二日で読んだけど。
 主婦は結構潔くて、社長さんや上司、夫にも平気できつい言葉をぽんぽん出すあたりかっこいい。すーっとします。けど、最後の、夜の行動だけは「そんなんするか〜」でしたね。この終わり方ではこどもたちが可愛そうですよ。最後、彼らの存在を忘れてしまったのでは?とほほ。
 『サウスバウンド』、映画化なんですね。そっちも読まなくちゃ。図書館の書架にまだあるかしらん…