『子どもは判ってくれない』内田樹

子どもは判ってくれない (文春文庫)

子どもは判ってくれない (文春文庫)

 フランス現代思想、映画論の研究者で、合気道の達人で、大学の先生であられる著者のエッセイ集(なんてまとめていいのだろうか)。ブログから抜粋したそうです。
 語彙がなかなか難解です。レトリックも凝っていてなかなか読みづらくもありますが、内容は鋭くて「うんうん」と頷いてばかり。「精神年齢の算出法」「のろいのコミュニケーション」が有名なようですが、私は「身体を丁寧に扱えない人に敬意は払われない」にじーんと来ました。もっと若いときに出会いたかった一文です。
 こう思わせてくれた点で、著者は、著者の考えている「書き物への評価基準」を見事超えられているのだなぁと。私も教室の最後列に座って、机にあごを載せて教師に白目を向けているタイプでしたから(って著者ほどたいそうな大学ではないけど…)。ということで「文庫版のためのあとがき」も読み応えがありました。あとがきがよかったなんて変な感想ですが。
 図書館で借りてきたのですが、○子にもいつか手にとってもらいたいと思うので、購入しようかと…アマゾンのギフト券もたまってるしね。

 で早速、著者のブログ(内田樹の研究室)に言ってきました。ブログより本の方が読みやすいかな、と思ったけど(やっぱり紙に縦書きは読みやすいもの)、ディスプレイに横書きでも、適度な行長で読みやすいし、もちろん内容も面白くて、早速アンテナ登録いたしました。なんと私で2011人目ですよ。はてなのアンテナ登録者。それで、その内田さんのブログにコメントをつけている方々のサイトがまたまた濃いです。