『驟り雨(はしりあめ)』藤沢周平

驟(はし)り雨 (新潮文庫)

驟(はし)り雨 (新潮文庫)

 看病中は私もカンヅメですから、本でも読もうかと、昼日中から読書していました。
 江戸の町に生きる、普通の人よりややしあわせに縁の薄い人たちの話です。お話によって、より縁が薄くなったり、風向きが変わったりします。
 実は、この中の「遅いしあわせ」の一部分をラジオの朗読で聴いて、続きを読みたいなぁと思っていたのです。今までもずっと探していたのですが、なかなか本が見つからなくて…というのも、ラジオで聴いたときには「短編集、『はしりやね』の中に収められています。」と聞こえたものですから、「はしりやね」という本を探していたのです。
 で、その「遅いしあわせ」はいい味を出していました。私にも来るといいなぁ、遅いしあわせ。