今日のトリビアは何だぁ〜!!

 『トリビアの泉』、結構よく見るのですが、今日のトリビアの種はひどいです。ちゃんと競歩の選手に謝りなさい。
 「競歩の選手は緊急事態になったら走るのか?」とかいうテーマで実験するのです。で、競歩の世界記録をもつ現役選手を海外から呼ぶのです。
 彼には、その前に「駅から徒歩○分という不動産広告を競歩の選手が歩くと□分」というトリビアの種についても実験台にします。そっちの方はまあ我慢するとして、その実験をした次の日に、また彼に競歩でトラック二週を課し、その途中で「刑務所から脱獄したサムライ」に襲わせます。で、競歩の選手が走って逃げるか競歩で逃げるか実験するわけです。
 その競歩の選手は、第一の実験で、たいへんまじめに不動産広告に載っている家から駅まで「記録を目指して」競歩するのです。大変真摯な姿勢です。真面目な方だと分かります。
 そんな風に一生懸命取り組んでくれた彼を、次の日、「どっきり」にかけるのです。「刑務所からサムライが脱獄した」というウソのニュースを彼にみせます。確か、南米から来た彼は、「サムライは日本の伝統文化ではないのか」と大層びっくりします。それに対して番組スタッフと通訳が「今の日本にいるんです。」「子どもでも女でも斬る大変危険な存在です」とウソをつきます。そして、彼に競歩をさせ、ウソのサムライ達に彼を襲わせる…
 前日、ベストをつくして記録を作った彼は、疲れているはずです。それなのに、「どっきり」にかけるためにまた競歩をさせる…「凶暴だ」と教え込まれたサムライに急襲され、逃げまどう彼を笑い声の効果音とともに映し出す…
 この実験(?)はあまりにも、世界記録保持者の競歩選手に対して失礼です。競歩選手が緊急事態にどうなるか調べたかったら、国内の競歩選手で調べたらいいじゃないですが。しかも、「どっきり」にかけたことに対して「謝った」と、番組では一言も言いませんでした。「説明した」んですって。彼も笑って納得したそうな。
 文化の違う国の人を「はめる」なんて失礼です。はめたらいけません。失礼なことをしたのですから、謝りなさい。だいたい、こんな企画、たてなさんな。
 『誰がテレビをつまらなくしたのか』という本が、昨日新聞の書評コーナーにありましたよ。ちゃんと読んで反省しなさい。