『永遠のゼロ』百田尚樹

永遠の0 (講談社文庫)

永遠の0 (講談社文庫)

 「絶対泣けるから」、と、貸してもらいました。
 日曜日に美容院で読んでいたら、ブローしてくれてたお兄さんが、
「それ、泣けますか?『絶対泣けるから』って友達が貸してくれてたんですけど、まだ読んでないんですよ。」と。
 どうやら「絶対泣ける」が売りの本らしいです。そんな帯じゃなかったけど…
 むちゃくちゃ泣きはしませんでしたが、いろいろ考えさせられました。その考えさせられる部分を読むのはなかなか大変でしたが、ストーリー展開としては泣けます。
 姉弟が自分の本当の祖父について調べることになり、生前の祖父を知っている人にインタビューをしていくというお話です。26歳にして突然、「実は本当のおじいちゃんは太平洋戦争で戦死していた!」と知らされて、困惑のうちに主人公がインタビューを開始します。だから最初は宮部さんというその本当のおじいちゃんはぼーっとしたイメージでしかないのですが、だんだん人となりや戦いぶりが分かってきて、どうしてこんな人が戦死したんやろう、いったい何があったんやろう、と、読んでいる方も気になってきます。それに宮部さんがまたいい人なんだ。囲碁まで強くて。
 貸してくれた人は「最後は衝撃ですよ」と何度も言ってました。うんうん、本当にそうでした。どこが一番衝撃だったか、明日返すときに聞いてみようっと。本を貸してもらうと感想を話し合えるから楽しいですね。