『夜のピクニック』恩田陸

夜のピクニック (新潮文庫)

夜のピクニック (新潮文庫)

 『六番目の小夜子』のドラマをちょっと見て、敬遠していた恩田さんでしたが読みました。読み終わるのがもったいなくて、というか、歩行祭が終わるのが惜しくて。歩くしんどさや回りの景色、友達の入れ替わる感じを読んでいると、自分も歩いている気分になるのはもちろん、高校の時にこんな行事があったような気がしてきます。ここまで行き届いた描写は本当に読み甲斐があります。情景の描写がないとつまらんよ、鯨さん。
 年甲斐もなく、このフレーズがむちゃくちゃ気に入って、読み終わったあと、改札過ぎてほろっとしながら職場まで歩いたのでした。

何かの終わりは、いつだって何かの始まりなのだ。