『しずかな日々』椰月美智子

しずかな日々 (講談社文庫)

しずかな日々 (講談社文庫)

 『十二歳』が読みたかったのですが、なかったのでこっちから先に。
 夏休みに読むのにぴったりの本でした。って今日から新学期やけど。
 人生のターニングポイントとそのあとの夏を過ごした十一歳の少年のお話。水まき、ラジオ体操、学校プール、縁側の向こうに広がる空……あとは「少年時代」でも流しましょうか。というくらい完成された舞台。でも少年と少年の世界の変化が好ましくて、人も情景も丁寧にきっちりと書かれていて、いつもよりゆっくりゆっくり読み進みました。映画になってほしいわあ。この世界を文字だけでなく、目で見たい。