『しがみつかない生き方』香山リカ
しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール (幻冬舎新書)
- 作者: 香山リカ
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2009/07/01
- メディア: 新書
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昨日もお昼のテレビ番組で紹介されていましたが、「しがみつかない生き方」って新しい幸福論なんだって。番組フィリップには「恋愛にすべてを捧げない、すぐに白黒つけない、子どもにしがみつかない、お金にしがみつかない…」など本書の章題が箇条書きになっていましたが、さすがに最終章の章題、「〈勝間和代〉を目指さない」はありませんでした。
マニュアル本とかハウツウ本には「…するべき」「…しよう」が満載だけど、この本は違います。ってそれはわかりきってるんだけど、だからといって、ものすごく積極的に「しがみついてはいけません」と述べている訳でもありません。「まあ、ほどほどにしなさいよ。力を抜いて、上を目指さず」「ささやかな幸せに満足したら?上なんか目指さずに」と読者に言ってあげたいのだと思います。ぐうっと力が入ってガチガチになっている人をやんわりなでてくれる感じです。だから、読みおわったあと、「これからはこうやって生きればいいのね!!目から鱗が落ちたわ!」という気持ちにはなりません。
細かいところをつつけば、?がたくさん出てきます。「自慢・自己PRをしない」「仕事に夢を求めない」「子どもにしがみつかない」の章あたりは私の感じていることとずいぶん違います。人間が違うから当たり前か。「生まれた意味を問わない」章にいたっては、そんなこと考えたことないよ、と思ってしまう。香川さんはいつも診療室でそういう問題に向き合ったり、相談を受けたりするからこういう章が生まれるのでしょうね。
最終章、ロコツに人名を出すのはどうなんでしょう?しがみついてない?