『食堂かたつむり』小川糸

食堂かたつむり

食堂かたつむり

 『博士の愛した数式』を借りたときに、ついでに小川さんを続けて読んでみよう、と隣にあった本も借りまして、帰ってびっくり、小川洋子さんの本じゃなかった…
名前の下半分が見えなったのです。ま、話題の本だし、映画にもなったし(いやいや、映画になったのは『かもめ食堂』でした)、楽しく読みました。
 こないだの『だいこん』が「女の子が一膳飯屋を始める細腕繁盛記だけど食いしん坊には少し物足りない本」だとしたら、こちらは「食いしん坊は満足するけど、経営的に大丈夫なんかな、とシロウトでも思ってしまう本」といえましょう。メニューがすごすぎて食いしん坊だけどたいしたグルメではない私はついていけなくなってきた…
 でも食べ物屋さんの本で終わらせてはいけません。最後はぽろぽろ泣いてしまいました。