『恋愛少女漫画家』一条ゆかり

恋愛少女漫画家 (集英社文庫)

恋愛少女漫画家 (集英社文庫)

 一条ゆかりの自叙伝です。漫画ではありません。文章です、一人語りです。あふれんばかりの自信ととことんすごいプロ根性に圧倒されます。やっぱりプロはこうでないとだめなのね。
 会社員時代、草刈民代さんを囲んでお話しする会がありました。社長主催で、女子社員限定の。間近に見る草刈民代さん、おきれいでした。
 そのときに、
「毎日練習して、食事も制限して、つらくないですか。」という質問を誰かがしたんです。
 そしたら、草刈さんがさらっと
「プロですから。」とお答えになって、なんともかっこよかったこと。久しぶりに思い出しました。

 読んでる途中から、無性に『デザイナー』が読みたくなります。あの、女の意地のぶつかり合い、少女漫画お約束の「実は親子だった…」「実は双子だった…」の嵐、よいわぁ。大人っぽい絵柄で、当時は近寄りがたい雰囲気でした。一流のデザイナーになりたかったら、使わない色を決めろ!と言われて、配色に目覚めるあたりが好き。あと、鳳麗香がスケッチブックを返しに行くところ。

デザイナー (SGコミックス)

デザイナー (SGコミックス)