十八番、継承

 大晦日〜三が日、実家に帰っておりました。
 実家でのお正月の遊びといえば、なんといっても百人一首です。両親ともカルタ好き。それをうけついで、私も妹たちもなかなかの取り手なのでありますよ。といっても競技カルタじゃないよ。ただのお遊びカルタですが。
 で、家族全員それぞれ自分が取りたい札、「十八番(おはこ)」を持っております。父はやくや、母はいつみ、妹は寂蓮法師、私は従二位家隆、という感じで。
 そして、今年は娘の○子が学校で百人一首を教わってきました。和歌としてではなく、カルタ遊びとして。
 早速、カルタ開始です。まずは「下読むまで取ったらアカン〜!」という○子に合わせて「下の句読むまで取ってはいけない」ルールで。これがじれじれする〜!「むすめふさほせ」くらい、ぱっと取らせてよ〜。ぶーぶー!何度かするうちに、○子が上の句で手を伸ばす札があることに気づきました。私たちの様子を見て、どうやら自分の「おはこ」を決めたようです。それは「淡路島」。実はこれは明治生まれの祖母の十八番でした。今は亡き祖母の十八番をまた取り合うようになるなんて、感慨深いお正月でした。
 そうそう、妹は「鎌倉右大臣」が源実朝だと気づき、今年からそれも十八番にすることにしたようです。
 最後の方は○子ルールはどこへやら、大人は全員本気で上の句から取り合うようになったのでした。そして、今年も私が圧勝したのでした。ほほほ、強くなりますわよ。