ニートにあこがれるか?

 少し古いのですが、アイブリッジが18〜25歳のニートと会社員を対象に、働くことの意欲の違いについて調査していました。
 それによりますと、会社員に
ニートをうらやましいと思うか」とたずねたところ、91.7パーセントが「思わない」とのこと。
また、
「働かずに生活できる環境があったらニートになるか」という質問に対しても、82.7パーセントが「ならない」と答えたそうです。
 みんなニートneet=Not in Education,Employment or training=就職活動や進学準備をせず、職業訓練を受けていない人)にはあまりなりたくないんですね。
 これはなかなか意外です。
 私だったら、「働かなくても生活できるから、何もしなくていいよ」と言われたら、教育も職業訓練も受けずに過ごしそう。
 だって、そういう生活にあこがれていたのです。高等遊民に。
 大学生になって、漱石とかドストエフスキーとか読んで、ちょっと賢くなったつもりでいた頃、あこがれました、「高等遊民」。モラトリアム世代と呼ばれた私たちです。何もせず、友人と文化交流をし、最先端にアンテナを張って、気が向いたら散歩して、牛鍋などつついて、世相を語りつつ、何も社会貢献しない、自堕落で優雅な日々…
 ニートになったら収入がなくなって、親のすねかじりになってしまう…それは問題です。そういう階級の人は働きなさい。
 ニートのようで、ニートでない、高等遊民に私はあこがれる…