赤子の手を…続き

 ○子がことわざを小学生用の国語辞典で調べていました。で、
赤子の手をねじるやてぇ。」と言いまして、
「うっそ〜!赤子の手をひねる、やで。」と、その辞書、『小学新国語辞典』(光村教育図書)をのぞき込みましたら、本当に「あかご」の項目に、

・赤子の手をねじる〔意味〕(赤ちゃんの手をねじるように)弱いものにたやすく勝つこと、また、簡単にできることのたとえ。「赤子の手をひねる」とも言う。

という説明が。
 今の今まで、「赤子の手をひねる」だと思っていました。手をねじる、って両手でぞうきんを絞るみたいにするようで、なんとも痛そうです。それにしても、「赤子の手をねじる」って聞いたことも見たこともな慣用句が見出し語で、「赤子の手をひねる」が「…とも言う」なのは納得が行かない…と次の日図書館へ。
 忙しくてご報告が遅れました。
 『大日本国語辞典 第二版』によりますと、「赤子のをねじる」が見出しになっていて、1865年の歌舞伎「鶴千歳曽我門松」、「彼奴等五人七人は、赤子の腕を捻じるも同然」が用例に。そして、「赤子の手をひねる」とも、ということで、安部公房が提示されていました。これは、別の慣用句辞典では、1952年に林二九太(にくぶとさん?)という人の『へのへのもへじ』に出てくるそうです。明治43年発行の慣用句辞典には「赤子の腕(手)を云々」は載っていませんでした。あわててたもので、出典があやふやですみません。また見てきます。
 ということで、「赤子の腕を捻る」が古くて、「赤子の手をひねる」が新しくて、「赤子の手を捻る」は他の辞書には見出し語としては載ってない…という感じです。私はまた「手をひねる」が方言なのかと焦っていたのですが、そうではなかったようです。やれやれ。
 普通に使ってたのに方言でびっくり!という言葉ありますよね。長い髪の毛をゴムやリボンで一つにまとめることを「くくる」と私は言いますが、就職してから、埼玉の女の子に「『くくる』?何のこと?『ゆわく』のこと?」と言われて驚愕しました。他には、小学校のとき、フツーに「なんちゃないし。」と言ったら、「それシコクの方言でしょ?」と指摘され、「大阪弁ちゃうかったんか!」とびっくりしたことも。幼児期、四国で育ったので、刷り込まれたようです。あと私は使いませんが、「とごる」とか、何遍も書きますが「おっぺす」とか、方言ですからね。念のため。

伊坂幸太郎の一冊目は?

 読みたい〜と思っているのですが、区立図書館では貸し出し中、ちょっとお堅い図書館は蔵書なし、なんだかご縁のない伊坂幸太郎さん、ついに買ってきてしまいました。
 『アヒルと鴨のコインロッカー
 伊坂幸太郎一冊目はこれでいいのでしょうか?KAWAKさん、CAT-Rさん、その他、伊坂幸太郎のお好きな方、ご助言お待ちしております。